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2007年04月19日

表吹きと裏吹き  [ 尺八修行尺八楽理 ]

 菅原五郎先生に民謡尺八の基本を教わり、とりあえず「都山流尺八民謡集(上巻)」を購入しお稽古しています。まずは「ドンパン節」をちょっと練習し、課題曲として「秋田船方節を演りましょう」と言い渡されました。同曲は上巻に含まれていないので、結局「中巻」と「下巻」も購入です。

 そのつもりで練習していたのですが、「小野花子さんに船方節はまだ早いと言われてしまって...」とのコト。確かに繰り返しが少なく、唄と尺八がピッタリ合うタイプの曲ではないので、難しいとは思っていました。しかし、それより驚いたのが、先生方お二人で僕の民謡修行について話しをしたり気に掛けて貰っていた、というコトです。本当に有り難いお話し。結局当面は「生保内節」や「長者の山」あたりを練習するコトになりました。

 さて、都山流尺八民謡集に「表吹き」と「裏吹き」の解説があります。通常使われる陽旋法の「ロツレチハ」音階の他に五度下の「チハロつレ」音階等を使うコトができるというものですが(表記は「ウェブ尺八記譜法」による)、尺八の長さが合わない場合の緊急用だと思い込み、別に気にしていませんでした。しかし先生に、「裏吹きというのがあって、男性の唄と合わせる場合は殆どそっちを使います」と言われて大慌て。結構大変ですね、民謡尺八は甘くないです(汗)。

関連:
尺八の音階を考える
続・尺八の音階を考える

投稿者 鈴木幻山 : 17:22 | トラックバック

2007年04月12日

楽器が暖まらない  [ 尺八修行 ]

 先日、久しぶりにお会いした兄弟子の前で音出しをしたら、「アレ? 尺八替えた?」と言われました。音が変わったというコトらしいのです。まぁ、確かに自分でも半年前とはちょっと違ってきてるなとは思いますが、一番変化を感じるのは、「何故か最近尺八が暖まらない」というコトです。

 以前は吹き始めに歌口付近が熱くなって露が付き、露切りで拭き拭きしながらウォーミングアップをして楽器全体が暖まるのを待つ、という感じでしたが、2ヶ月くらい前から最初に中継ぎ部分が暖まるようになりました。そして現在は殆ど尺八が暖まりません。

 おそらく歌口のエッジを境に管内に入る息が減ったのだと思いますし、「外吹き」や「内吹き」の理屈で言う「息の偏り」から考えると良い方向なのでしょう。しかし、より強く息を入れようとするとある段階から途端に音色が弱くなります。

 最近、音色に対する理想が見えてきたのですが、それが見えたぶん現状に満足できず、悶々とする日々です。

投稿者 鈴木幻山 : 20:59 | トラックバック