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2005年04月24日
尺八の音色 [ 雑記 ]
演歌党掲示板で、楽器の素材や塗装が音色に影響するかが話題になっているので、自分なりの考えを書いてみたいと思います。
弦振動をピックアップで拾うエレキギターなんかは、素材や塗装がが音色に影響しないと言われていた時代もありましたが、やはり違いました。音への影響があるコトは今や常識となっています。
尺八は内径でほぼ音が決定されると思いますが、発する空気の振動(=音)は楽器自体を振動させますから、それによる倍音の変化はあると考える方が自然だと思います。
コンコン叩いた時の音が違う素材同士の尺八ならば、内径が完璧に一致しても出る音は違うでしょう。でもそれは奏者の気分に微細な影響を与える程度のもので、聴く側には違いは判らないものかもしれません。
表面がツルツルしてれば抵抗が少ないというワケでもないみたいで、イルカや鮫の肌はには微細な突起があり、それが返って水の抵抗を減らしているとのコト。コレは水着にも応用されており、イアン・ソープ選手なんかが着ているフルボディタイプのスイムスーツが採用しています。
となると、塗装が空気の流れに影響を与えるコトも十分考えられます。以前歌口に鉛筆の芯を塗ると... というようなお話しも出ていましたが、空流に直接触れる面の塗装で音は変化するでしょう。また、尺八の表面に施される塗装も素材自体の振動に影響があるでしょうから、やはり音色に変化がでると考えます。
ただ、ブラインドテストでは判らない程度の違いではないでしょうか。身体が楽器の一部となる尺八では、奏者の力量が音色を決めると言っても過言ではないと思います。もしも本気で音色を検証するならば、その時々の気分や体調で音が変わる人間ではムリ。ロボットに吹かせないと結論は出ませんね(笑)。
塗りを施した場合、音色が変化してもそれが塗りの素材による物なのか塗りによる内径の変化による物なのか判断がつきませんがから、事実上検証は不可能だと思います(汗)。ちなみに某製管師は竹の根っ子のイボイボの有無で音が変わるか実験した結果、変化を確認したと言っています。僕にはそこまでの判断はつきかねますが(笑)。
投稿者 鈴木幻山 : 2005年04月24日 10:25
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